「 もう刀の時代じゃないぜ」と、偉そうなこと言よったけんど
そのわしが、賊の刀に、脳天をそぎとられてしもうた。
ほんま、ざまあないぜよ。
　新撰組の土方は、風呂に入るときも
せんちに行く時も、片時も大刀を肌身離さず
持っていきよったらしいけんど
見習わないかんかった。

　ほんまに人生、一寸先は闇じゃあ。
もうちっくとで、大きな仕事が仕上がるところじゃったのに
まっこと、残念じゃ・・・・。

　けんど、母上のとこに行けるんなら
死んでもええか・・・。

　土佐の鏡川の眺めが見えてきたぜ。
懐かしいのう・・。
今思うたら、あの頃が、１番楽しかったぜよ。
おうおうおう、鏡川とは、景色が違う。
あああ、三途の川ちゅうのは、これのことかよ。
もういかん、お別れじゃ。
慎太が心配じゃけんど
なんちゃあしちゃれん・・・・。ごめんぜよ・・・・。
ほな、みんなあも元気でお暮らしよ　バイバイぜ。